2013年12月15日日曜日

心が幸せになる山歩きを


「今日は雨だからつまらない、と思うとつまらない。
雨だけど、雨しか見られないものを見ようと思うと自然はいろいろなものをみせてくれる。」

みなさまこんにちは!鍋とこたつの恋しい菊池です。

「市民のための環境公開講座 2013」は全講座、無事に終了いたしました!
受講されたみなさま、レポートを読んでくださったみなさま、本当にありがとうございました。


今回は最後の講座となりました
トレッキングの楽しみ
のレポートをお届けします。

講師はネイチュアリングスクール「木風舎の代表を務める橋谷晃先生
「木風舎」では登山トレッキングネイチャースキー自然感察プログラムなど、年間100回ほどのツアーを行っています。橋谷先生はこの木風舎のチーフガイドとしてはもちろん、数々の講演やテレビ、雑誌などを通して、自然と触れ合う楽しさを伝えるためにご活躍されている方です。
NHK教育テレビ『チャレンジ!ホビー・あなたもこれから山ガール』の講師や、テレビ朝日『大人の山歩き』のガイドとしてご存知の方も多いのではないでしょうか?



今回は山を歩くということ、そのシンプルさの中に詰まった魅力をたっぷりとお話しいただきました。


”記録の登山”から”幸せの山歩き”へ

20代のころ、橋谷さんにとって登山とは、記録の世界でした。難易度の高い山を、できるだけ早く登ることに意味を感じていたそうです。

しかし、日に何度も「早くしろ!」とパートナーに叫びながら山を登っている、これに気が付いたとき、この登山は本当にやりたいことなのだろうか?という疑問が生じたそうです。
人に記録を認めてもらうことよりも、足元に落ちている木の葉を見て自分が幸せだと感じることの方が大事なのではないかと感じ始めたのです。

ちょうどその頃、子どもが生まれ、ふもとのキャンプ場や高原に滞在するようになりました。近くの森をゆっくりと歩いていく。するとこれまでに見えていなかったものが見えてきた、それはまるで宝箱のようであった、というのです。

そのとき橋谷先生には何が見えていたのでしょう?(…ブログ後半で説明しますね。)

登山をしていたときに感じた疑問、そして森をゆっくりと歩いたときの気持ち、それらを通して橋谷先生は心が幸せになることを大事にしたいと考えるようになり、登山のスタイルを大きく変えたのだそうです。


トレッキング今昔

これまでにも何度か、トレッキング(登山)がブームになったことがあります。その歴史を振り返ってみましょう。

 
まずは戦後の第一次登山ブーム、マナスルブームとも言われています。「三人寄れば山岳会」とも言われるほど、登山が大ブームとなりました。高いレベルの山を目指すことが目標だった時代です。

次にやってきたのは中高年の登山ブーム百名山ブーム。この頃から、ピークを目指すことよりも、山を歩くことに重きがおかれるようになりました。ただこの時には40代の中高年層がブームの中心にあり、若い人にとって登山はちょっと時代遅れのもの、というイメージが強かったようです。

そして現在、第三の波が来ています。それが山ガールブームです。
ただし、名前のように若い女性だけがブームの中心にいるというわけではなさそうです。山を楽しむ人たちが男女問わず、全年齢層にわたって増えた結果が山ガールブームを巻き起こしました(若い女性の増加が特に意外性をもっていたので山”ガール”になったんですね)。


そんな山ガールブーム、これまでの登山から少し変化したことがあります。
それは登山の対象に、「山」であることよりも「自然」を求めるようになったこと。高くて険しい山をクリアしていくことが目標であったこれまでの登山から、自然の中を歩くことや自然を歩いて楽しむトレッキングが一般的になりつつあります。

「○○山を登りました」から、「山を歩いてこんなことを感じました」へと、登山の目的が変わりつつあるようです。山を歩くことに、心の豊かさを求める人が増えてきたからでしょう。それが「トレッキング」という言葉がメジャーになった理由なのかもしれません。


山歩きってこんなだよ、伝えたい魅力

とびっきりの笑顔で山歩きの魅力を語る橋谷先生。では、橋谷先生が伝えたい”山歩きの魅力”とはなんなのでしょう。

(1)名前だけじゃなくてもいい山はたくさん
富士山や高尾山、登った経験のある方も多いのではないでしょうか。有名で近場、そして登山入門としてもメジャーな山ですよね。
しかし魅力的な山ではあるものの、どちらも山に行ったからこその魅力が伝わりにくい山なのだそう。その理由は人の多さ!

山に行ったからこその”静けさ”や”ゆったり感”、これを味わうには名前にとらわれない山選びが必要です。山ならではの魅力を堪能しなければもったいない!
名の知れた山だけに魅力が多いわけではありません。山を楽しもうという気持ちさえあれば、山は向こうからいろいろなものをくれるのだ、という言葉が印象的でした。

(2)自分の心にとって楽しい山歩き
山はある種の”旅”、だといいます。そこにいる時間を、ゆっくりとじっくりと楽しむことが大切です。
そこには今日じゃないと見られないものがあります。雨だからといってがっかりするのはもったいない!その日、その場所だからこそなのです。そこにあるメッセージを受け止める山歩きをしてみませんか?

しかし、そうはいっても危険な天候のときに無理は禁物。荒れた天気では山歩きも辛いものになってしましますし、事故が起きるかもしれません。自分の心が楽しくなるコンディションで山歩きをすることが、実は安全につながるんですね。

(3)命の輝き、美しさ
「険しい山が神々の世界がならば、森は命の美しさ。」
記録の世界として登山を捉えていた20代を振り返った橋谷先生がおっしゃった言葉です。

ゆっくりと歩くことができる山や森の魅力、その一つは自然の豊かさにあります。見えている景色いっぱいが、たくさんの命によってつくられています。
橋谷先生にとって、それは宝物に見えました。自分の子どもと一緒にゆっくりと森を歩き、周りに溢れる命の多さ、その輝きに橋谷先生は圧倒され、これを伝えていきたいと感じ、現在の活動につながったのだそうです。

じっくりと、命の輝きをたくさん感じる山歩き。自然の中にいるとみんな素敵な笑顔になるんだよ、とおっしゃる橋谷先生の言葉に、とても納得しました。


講座を受講して…

パート3「自然のチカラ」の3講座を終え、感じたことがあります。

自然を守ろう、自然を大切にしよう、という言葉は抵抗なくあちこちで使いまわされています。

しかし、どうして守らなければいけないのでしょう。なぜ大切にする必要があるのでしょう。
こう疑問を投げかけた時、地球温暖化を防止のためであるとか、生物多様性を維持するためであるとか、なにか理論立てて説明のできる理由をあげるのが一般的かと思います。

けれど、そういった数値にのっとった理由をあげる前に、私たちが自然から得ている心の豊かさや、自然から感じとる私たちの感情そのものを見つめなおすべきなのではないかと思うようになりました。

自然を楽しみ、豊かさや恵みを感じること、そのとき感じた気持ちが、自然を大切にしようという思いの根本になるのではないか。また、身近な自然の魅力を再発見し、自分の心情の一部にしていくことで、自然に対して主体的なまなざしを持てるのではないか。


今回のパート3では、そういった自然の魅力を存分に知っている方々が講師を務めてくださいました。
私自身、自然大好きっこですので、そういった自然に触れ合ったときの喜びや楽しさを知っているつもりでいましたが、まだまだ甘かった!
1講座目が終われば森林浴に行きたくてうずうずし、2講座目が終わればトレイルグッズを買いに行こうとし、3講座目が終わればトレッキングを始めたくなり…。
(来年はトレッキングが趣味な友人にくっついて、山歩き、はじめようと思います。)

何度いってもいつまでいても吸収しきれないところが自然の魅力であり、自然のチカラなのかな、と思います。私たちがもらっている自然のチカラ、その大きさは計り知れませんね。


担当:菊池

2013年11月15日金曜日

秋の青梅の自然と触れ合う!

青梅の社で楽しむ「大人のための樹木観察とアートな時間」



こんにちは。榎戸です。

去る11月2日(土)、地元の青梅で自然教育プログラムがあるということで…
「青梅市民として行かねば!」という変な使命感を抱きつつ、
お手伝いとして参加させてもらいました(笑)


開催地は、青梅の宮ノ平駅近くの「青梅の社」というフィールド。
ちなみに、宮ノ平駅は青梅駅~奥多摩駅の間に存在し、
単線かつ30分に1本という東京らしからぬローカル感の溢れる駅です。

そして、私はその駅からさらに奥多摩の方に進んだ駅を最寄としている青梅っこ。
当日もマイロードバイクで、集合場所へと向かいました。




木の特徴をよく観察し、それぞれの個性、周辺の環境、また他の生物との関わり合いにきづけるようになることを目的として、今回のプログラムは行われました。

参加者の年齢層はやや高めで、女性の方が多く見受けられました。




午前プログラム内容

自木紹介
(自分と好きな木のそれぞれを紹介しました)

青梅の社で見られる木々の紹介
(ヤマウルシとオニグルミの違いについてや、20種類以上あるどんぐりの見分け方などを共催の自然教育研究センター(CES)の根本さんと馬渡さんに教えてもらいました)

樹木観察ウォッチング
(2つのグループに分かれてガイドさんと共に植物や生物を観察しました)

収集した葉っぱのこすりだしや同定作業



午前のプログラムで印象的だったのは…「同定の作業」でした。

樹木ウォッチングの際に収集した「この木の実は何の実だろう!?」というある方の疑問からスタートして、みんなで図鑑を調べたり、拾った場所に戻って近くの木の特徴を調べてきたり、匂いを嗅いで「何かブドウっぽい」などと話し合ったのが楽しかったですし、大人たちが一生懸命調べてるその姿が子どものようで、愉快でもありました(笑)




そんなこんなで、お昼になりました。
弁当持参ということで、私も焼うどんをつくってきました。
(こう見えても、毎日自分でお弁当をつくって大学に通っているのですよ)


そして、お弁当を食べ終わってからは、お待ちかねの焼き芋の準備に取り掛かりました!

丸丸一本を濡れた新聞紙で包み、それをさらにアルミホイルで包んで準備完了です。
この時、アルミホイルで包みきれない部分があると、そこから芋が燃えて炭になってしまうので、注意しましょう。


焼き芋の準備と同時進行で午後のプログラム再開です!




午後のプログラム

森のアロマ作り
(4種類のアロマづくりに挑戦しました)

オリジナル樹木図鑑作り
(拾った落ち葉で貼り絵や自分だけの図鑑を作成しました)

振り返り

焼き芋の実食



印象に残っているのは…「アロマ作り」「焼き芋」です!


森のアロマづくりは、4つのチームに分かれて、それぞれにスギ、サンショウ、ナンテン、シラカシを取って来てもらい、馬渡さんの指揮のもとアロマ作りをしました。


まず、鍋の3分の1くらいまで水ととってきた葉っぱを入れます。
その鍋に小さなカップを浮かべ、鍋のふたを裏返しにして火にかけます。
沸騰した鍋から発生した水蒸気を浮かべたカップに溜めることで、純度の高いアロマが生成できます。


待っている間は、焼き芋の焚火にあたったり、落ち葉のちぎり絵をしたり、アロマの匂いを嗅いだりと、それぞれ思い思いに過ごす時間となり、参加者の方とも色んなことが話せて充実していました。


そして、30分くらいたったら火をとめて、溜まったアロマを小瓶に移し、蒸留水を加えて、世界に一つだけのアロマ水をつくりました。
アロマ水をつけ比べて、匂いの違いや、伸びの違いを確かめ合いました。個人的には、シラカシが良かったです。




そして、素敵なお土産ができたところで、
焼き芋もできあがりました!
ヒノキの材木のおがくずを使ったたきぎで、
なんとも贅沢な仕上がりになりました。


アルミホイルを剥くまで、芋の大きさと焼き具合がわからない焼き芋ですが、今回の芋は大当たりでした。
焦げていないし、中は黄色くホクホクしていて甘く
ホントに参加してよかったなあとしみじみ感じました。








参加してみて感じたこと…

地元のことなら、何でも知っていると自負していました。しかし、まだまだ知らない土地や季節ごとに魅力ある植物が存在していること。そして、その魅力を伝える方法も、このような自然プログラムを始め、まだまだいっぱいあるということを感じました。


そして、今回の体験を受けて、いつか自分で青梅での自然教育プログラムやエコツアーを企画して、多くの人に青梅に訪れてほしいと改めて思いました。
その際には、ぜひとも焼き芋などの「食の学び・魅力」も取り入れようと思います(笑)















2013年11月11日月曜日

豪華2本立て!話題のロングトレイル


PART3 自然のチカラ 第2弾!!
「三陸復興国立公園」と「みちのく潮風トレイル」の魅力/
ロングトレイルから見えてくるもの



「三陸復興国立公園」と「みちのく潮風トレイル」の魅力 / ロングトレイルから見えてくるもの



お久しぶりです。榎戸です。
ここ最近は、エコツーリズムの国際大会に参加したり、南三陸を訪れたりと…盛りだくさんでした。
そして、今回の講座は、そういった自分の興味に関わっている面も多くて、勉強にもなりました。




今回は、お二人の講師の方に講演していただきました!!





鳥居 敏男 氏
環境省 国立公園課課長

主に日本の国立公園とトレイルの魅力を紹介していただきました。




そもそも「国立公園」とは?

国立公園とは、優れた自然の風景地を保護すると共に、国民の保護・休養、教育などの利用の促進、そして生物の多様性の確保に寄与することを目的にアメリカで最初につくられました。
日本においては、1934年に最初の国立公園が指定され、現在30もの国立公園が存在するそうです。


「グリーン復興プロジェクト」

「森・里・川・海が育む自然とともに歩む復興」という理念のもとに、国立公園を核としたグリーン復興プロジェクトが、現在環境省進行中です。


<イメージ図>
三陸復興国立公園の創設を核としたグリーン復興のビジョン
出所:環境省HP http://www.tohoku-trail.go.jp/outline (最終アクセス:2013年11月11日)


具体的には、自然の恵みやその土地の文化を活用するエコツーリズムの推進すること、津波などの自然の驚異を学ぶ機会を与えること、そして持続的な社会を実現させる人材を育成することなどが考えられています。


その中のでも、今回は「みちのく潮風トレイル」について詳しく説明してもらいました。


長距離自然歩道「みちのく潮風トレイル」
みちのく潮風トレイルの位置概略
トレイルとは、森林や原野、里山などにある「歩くための道」を指す言葉です。

現在、青森県八戸市蕪島から福島県相馬市松川浦までの範囲が整備されており、歩くスピードで旅することで、車の旅では見えない風景、歴史、風俗や食文化などの奥深さを知り、体験する機会を提供します。

特徴としては、日本最長の700キロ以上であることと、町や集落を通り地元の人との交流が持てるように設定したことだそうです。

出所:環境省HP「みちのく潮風トレイルとは」
http://www.tohoku-trail.go.jp/(最終アクセス日:2013年11月11日)




→大学のゼミ活動で、エコツーリズムによる復興支援をおこなっていることもあり、国立公園の話は知っていたのですが、「みちのく潮風トレイル」のことは知りませんでした。なので、実際にたどってみたいと思うようになりました。
また、エコツーリズムは環境保全と観光振興、地域振興の3要素から成り立っています。このグリーン復興プロジェクトによって先述の3つが達成されて、少しでも復興が進むことを願いたいですし、自分も改めて貢献できるように頑張ろうと感じました。






続いて…





中村 達 氏
日本ロングトレイル協議会代表委員

日本と海外のロングトレイルについて紹介していただきました。




今注目の「ロングトレイル」

日経トレンディの2013年のヒット予想商品の1位に輝いた「ロングトレイル」。最近のアウトドアトレンドである、山ガールと中高年、富士登山、ロングトレイル、野外フェスと言われているそうです。

→中高年とロングトレイル以外の全てに該当する私としては、ロングトレイルに挑戦したい気持ちが強くなってきました!



日本と海外のロングトレイル
 
日本ロングトレイル協議会には、現在10のコースが参加しています。数10キロのものから数100キロまで様々です。

→その中でも印象的だったのが、高島トレイルのお話です。このトレイルには、現在12人のガイドさんがいて、みなさんこのガイド業を生業としているということでした。
まだまだ、エコツアーなどのガイドさんが、専業ではやっていけない状況が続く日本においては、成功例だと言えますし、そこに新たなビジネスの可能性を感じました。



そして、海外のロングトレイルについて。
まず、印象的だったのはその長さ。イギリスのフットパスは22.5万キロあるそうです。
そして、もう1つは、歩くだけでなく、自転車での通行が可能なことです。

→なんて素敵なことでしょうか!自転車と山登りが趣味の私にとっては、大変魅力的です。日本においても、道の整備がますます整備させれることを期待してやまないです。そして、そういった取り組みが、日本の自然を海外の方にアピールすることにも繋がっていけばいいなと思いました。



講座を受けて…

講師のお二人それぞれの違った視点からの「ロングトレイル」に関するお話を伺えたのが、1度で2度美味しい回でした。

昨今のアウトドアブームで、今までよりも多くの人が自然と触れ合う機会を得るのは良いと思いますし、それが経済的にも新たな市場を生み出すという点で良いと思います。
しかし、それによる弊害として起こりうる環境問題も同時に対処していかなければなりません。そういった観点のお話も講座で伺えたら、より内容の濃いものになり良いなと感じました。








2013年11月7日木曜日

森林で元気モリモリ!”森林セルフケア”


森には癒し効果があります。
森に入るとなぜ心が落ち着いたり、元気が出てくるのでしょうか。


みなさまこんにちは!
すっきり晴れた秋空の毎日に、にんまりしている菊池です。
(残念ながら、今日の東京は雨ですね…。)

早いもので、「市民のための環境公開講座」も終盤を迎えております。
来週12日(火)の第3回にて、2013年度の講座は終了となります。あっという間!


今回はパート3の第1回、
  森林で健康になろう!
     ”森林セルフケア”のすすめ
の講座レポートをお送りします。

講師は赤坂溜池クリニック院長 降矢英成先生です。



みなさん、”森林浴”をしたことはあるでしょうか?

一般的に森林浴とは、
「森林に入り、樹木の香気を浴び、精神的な安らぎと爽快な気分を得ること」
といわれています。
この意味の通り、森林浴といえば”リラックス”、そんなイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?

でも実は、この一言では表わせないくらい、森林浴、そして森林は不思議なパワーを秘めているのです


「森林が体にいい」ってどういうこと?

森林には、人間の心、そして体をも元気にしてくれる不思議なパワーが備わっています。
まずはそのパワーについて、探っていきましょう。

(1)森林のパワー1:フィトンチッド

”フィトンチッド”という言葉を聞いたことあるでしょうか?

フィトンチッドとは、樹木が自分を守るために出している化学物質のこと。そしてこの物質こそが、森林がもつ不思議なパワーの源!

フィトンチッドは、人間にやすらぎを与える効果をもつといわれています。

自律神経の1つである副交感神経を促進し、心身をリラックス状態にするのです。副交感神経は交感神経とバランスをとりながら、体の調子を整えてくれる神経です。このバランスが崩れたりはたらきが悪くなったりすると、心身の健康に影響を与えます。自律神経失調症や高血圧症がその例です。

そしてフィトンチッドにはこの自律神経のバランスを整え、心の調子、体の調子を整える効果があるのです。

またその効果は一過性といえど、ある程度の持続性が確認されています。
森林浴にいったそのときだけではなく、定期的に森林浴を継続していくことで長期的な効果が期待できるようです。


(2)森林のパワー2:森林のアメニティ機能

森林は私たちにアメニティ(快適性)を与えてくれます。そして森林浴では、その快適性を五感で感じることができるのです。

美しい風景を”視覚”から。
小川のせせらぎや小鳥のさえずり、森の静けさを”聴覚”から。
フィトンチッドの香り、花や土の香りを”嗅覚”から。
土や落ち葉、木の肌触り、通り抜ける風を”触覚”から。
山菜や木の実、キノコなどの森の産物を”味覚”から。

森林=樹木、というわけではないのですね。
森林はたくさんの要素から構成されていて、その一つ一つを全身で感じることが私たちにとって良い刺激となるようです。


医療としての森林浴…森林療法とは?

医療現場でも、森林浴は注目を浴び始めました。
降矢先生が院長をつとめる赤坂溜池クリニックでは、実際に森林療法がおこなわれています。
(参考:森林療生プログラム http://shinrinyojo.blog24.fc2.com

森林療法とは、森林浴や森林レクリエーション、カウンセリングなどを含む、森林の地形や自然を利用した”健康回復・維持・増進活動”のこと。

自律神経のバランスを測定するなど、その効果をみながら治療が進められていきます。
「森に入ると気持ちがよい」という個人の感覚は、実はもうすでに数値としてはっきり実証されているのです。
ストレスによる疾患への治療や、生活習慣病の予防・改善など多岐にわたる分野で効果が期待されています。


森林療法で”ホリスティック医学”

森林療法は”ホリスティック医学”としても注目されています。
ホリスティック医学とは、体や病気だけを診るのではなく、心や環境などを含めた人間全体を見据える医学のこと。

森林療法はホリスティック医学の概念を導入しやすく、赤坂溜池クリニックの森林療法ではこの点を重視したプログラムが組まれています。

例えば”癒し”を重視すること。
測定できない心の面やQOL(Quority Of Life)など、”癒し”が重視されます。そして森林は、フィトンチッドや景観による”癒し”効果が非常に高いのです。

例えば”人生観・世界観”を重視すること。
プログラムの中には、じっくりと、広い視野で生活習慣やストレスについてみつめる時間があります。森林は開放的な空間です。自然体であることや主体性をもつことの重要性に、気が付きやすい場所でもあるのです。

こうしてみると、医学なのにそこまでやるの?という印象すら受けそうですね。
森林療法は、こうしたホリスティック医学の概念を取り入れたプログラムで構成され、それぞれにゆっくりとした時間をとりながら、治療が進められていきます。

薬の効果はあげるか、さげるかのどちらか
けれど森林は、薬とは違います。心と体の上手なバランスをとってくれる「調整作用」は、森林だからこそできること
森林療法は薬の代わりではないのです。薬ではできないけれど、森林にはできることがあるんですね。


また降矢先生は、こうした治療としての森林療法だけではなく、私たちに広く森林に行くことを進めています。
ときどき森林に行ってみて、ウォーキングをしてみたり、景色を眺めたり、友人と食事をしたり、ゆったりとした気持ちになったり…
そういった時間の過ごし方もいいかもしれません。

森林で元気モリモリ!
素敵なだじゃれとともに、講座は締めくくられました。


講座を受けて…

私は山梨県の、とーっても田舎の出身です。
360度、どの方角を向いても森を見ることができます。

いま思えば、森林の恩恵を受けながら育ってきたのかもしれません。

例えば愛犬との散歩では、いつも林道を使います。
舗装された道路沿いを散歩する方が家から近いですし、歩きやすく便利です。
けれどなんとなく「気持ちがよくてすっきりする」ので、いつも林道を散歩していたのです。

(いつも散歩に利用している林道。鳥の鳴き声がBGM)

今回の講座を思うと、すっきりとする感覚は気のせいではなかったのかもしれません。秘密の森林パワーを受け取っていたのでしょうか?


もう何年も前から、過剰なストレスによる疾患や過労など、現代ならではの問題が叫ばれ続けていますね。
降矢先生のもとにも、そうして心身を痛めた患者さんがたくさんいらっしゃるそうです。

忙しいとどうしても、薬で治すことに頼りがちですが、本当は日常から離れて、ゆっくり休むことが必要なのかもしれません。しかし、健康のために森林を利用するという感覚は、まだ日本にはあまり浸透していないように思います。

そういったことも踏まえ、講座の冒頭で降矢先生は、「森林セルフケア」という言葉を使う理由について説明してくださいました。
森林を利用していくことをより身近に捉えてほしい、そして病気でない方がより健康になるために、予防としても利用できるということを広めていきたい、だからこそ「セルフケア」という言葉を使うのだとおっしゃっていました。


ちょうど秋の紅葉の時期ですね。
森林にいく、いってのんびりする、そういった時間はいかがでしょうか?


担当:菊池

2013年10月15日火曜日

放射能とどのように向き合うか

放射能とわたしたちの暮らしについて考えよう!


こんにちは。榎戸です。

夏とは違う透き通った秋の青空が良い頃になりましたね。
そういった日は、公園でのんびり過ごしたいものです(笑)


さてさて、気づけばPART2も最終回です。


「食の安全と放射能
-チェルノブイリに学ぶ福島原発事故‐」



食の安全と放射能

 

講師:河田昌東 氏
NPO法人 チェルノブイリ救援・中部 理事




講師の河田さんは、去年に引き続き今年も講演してくださいました。
簡単に経歴を紹介させていただくと、名古屋大学の理学部の教授を長年務められており、公害やチェルノブイリについて研究なさっていました。



今回の講座も、長年のチェルノブイリ支援から得られた教訓と照らし合わせながら、現在福島県南相馬市でおこなっている活動、そして今後の私たちがどのように被ばくリスクと付き合っていかねばならないのかといった、2つの視点からお話していただきました。



南相馬市での活動と実状とは

福島第一原発事故から約2年半が過ぎました。しかし、この間も汚染水の流出は続き、毎日400トンの汚染水が貯められている状態です。この汚染水は、土壌だけでなく、その土からできた農作物や山菜などが複雑な流通経路を通って全国に拡散している可能性がある事を指摘しておられました。


河田さんが活動するNPO法人チェルノブイリ救援・中部では、空間線量を測定して南相馬市の汚染マップ作り、市民の持ちよる食品、土壌、井戸水などの放射線量の測定をするサービスを始めました。


まず、汚染マップの作成で、物理的半減期から推定されていたよりも約2倍の速さで空間線量が減少しているということがわかってきました。
そして、放射線量の測定サービスからは汚染しやすい野菜(ブロッコリー、大豆など)とそうでない野菜(根菜類、ネギ類、ナス科のものなど)が明らかになり、心配していた飲み水もほとんど汚染がない状態であることがわかったのです。



汚染地域の方と協力しながら、自らの命を守る手立て一緒に探していくというチェルノブイリ被災者支援の中で培った真摯な姿勢が、福島でも実践されているのだと、このお話をきいて感じました。


また、チェルノブイリでおこなっている菜の花プロジェクトも南相馬市でおこなっています。これは、除染することを目的に汚染された土壌に菜の花を植え、その菜の花をバイオエタノールや菜種油として利用しようという活動です。



←個人的には、一石二鳥で素晴らしい取り組みだと思いました!この取り組みを南相馬市だけでなく、もっと多くの地域でおこなわれるようになると、より良いなと思いました。
 




時間差で生じる被ばくリスクとどう向き合うか

チェルノブイリ事故の被災地であるウクライナでは、植物に関して言えば、モモなどの落葉樹では10年後に実から高濃度のセシウムが検出されたそうです。
人への影響に関して言うと、事故から時間が経つにつれて外部被ばくは大幅に減り、内部被ばくによる症状が多くみられるようになりました。これは、空気中の粉じんと食べ物、飲み物のに含まれる物質が体内に蓄積されることからおこってしますのです。


「これを防ぐにはどうしたらいいのか!?」とみなさんも思いますよね。
会場の方からも同様の質問がでていました。


2つの方法が挙げられます。
まずは、食べ物と飲み物に気をつけて、体内への蓄積を防ぐこと
そして、放射線物質を体外に出すのに良いとされる発酵食品やビタミンをとること
(チェルノブイリの支援物資として味噌なども送られていたそうです。知りませんでした。)



←実際に福島でも、今後内部被ばくによる人体への症状が現れるかもしれません。私たちは、自分は大丈夫と安心しきってもいけませんし、誤った情報で左右されてはならないと思いました。しかし、それを言うのは簡単で、そこにはまだまだ障害が潜んでいると感じています。





全体を通して感じたこと

震災から約2年半経って、ニュースなどで被災地に関することを報道する機会が減っているように感じていましたが、河田さんのお話を伺って、今も問題は進行形なんだ…むしろこれからなんだという思いが強くなりました。


また、そもそもの原因は原発を導入したことから始まったという意見もあがりました。そういった意味では、食の安全と放射能の問題は、日本全体に関わり続ける問題だなと思いました。


そして最後に、放射線汚染は目に見えない分、人々に恐怖心や安心感を与えてしまうのだと私は考えます。だから、目に見える数値や情報を収集すること、発信することが、農産物の生産者と消費者、ひいては避難していまだ帰れない人達にも大事になってくると感じました。




NPO法人 チェルノブイリ救援・中部 http://www.chernobyl-chubu-jp.org/




担当:榎戸

2013年10月7日月曜日

本物の”おいしさ”へ立ち返ろう!

みなさんこんにちは!
大学の授業も後期となり、気分一新の菊池です。

更新が遅くなりましたが、先月24日にありました市民のための環境公開講座パート2 第2回のレポートをお送りします。


「サプリも薬もいらない!?見直そう!日本の伝統食」

講師は岩佐十良先生。
岩佐先生は、ちょっぴり変わったご経歴をお持ちの方です。今回は岩佐先生のご経歴を紹介しながら、レポートを進めていきたいと思います。

「自遊人」という雑誌はご存知でしょうか?

”本物”を追求するライフスタイル誌として創刊され、「食」と「温泉」を2大テーマとした、斬新な切り口による多様な特集で人気の雑誌です。岩佐先生はこの雑誌の編集長、そして株式会社自遊人の代表取締役をされています。



岩佐先生ご自身は東京・池袋のご出身で、美術大学を卒業されました
美術大学から出版社へ飛び込み、数年後に独立して株式会社自遊人が誕生します。

2000年に「自遊人」が創刊されたましたが、このときのオフィスは東京の日本橋。しかし2004年、なんと突然オフィスまるごと新潟県の魚沼へと移転したのです!


”おいしさ”への追及と”魚沼”への移住

どうして突然、魚沼へ移住したのでしょう。それもオフィスまるごと。
そこには岩佐先生をはじめ、自遊人スタッフの”本物”への探求心がありました。


魚沼といえば日本一の米どころですね。

あるとき、自遊人でお米の特集がありました。美味しいお米を求めて、約2年のあいだになんと1000種類ものお米を食べたのだそうです。

そうするうちに生じた疑問、 「美味しいお米はどうやったらできるのだろう?」

土壌が特別だから?水がいいから?肥料をよくやっているから?…
実際に米農家の方にインタビューをしていくも、人によって、その理由は様々でした。お米が美味しい理由を一概に説明することはできなかったのです。


それならば実際にお米を作って研究しよう!こうして魚沼へのオフィス移転が決まったのです。

はじめは2年くらいの短期移住の予定でした。
しかしコメが収穫できるのは1年に1度。しかも先生方の想像以上に、農業ははるかに大変な作業でした。

研究として米を育てられるようになったころには、すでに移住から4年が経過していました。小さな区画に分かれた棚田を所有しているため、いくつもパターンを試しながら棚田ならではの米作りを追求されているそうです。

こうして、東京にも大阪にもオフィスをもたない唯一の全国誌「自遊人」ができました。


本当においしいものを市場へ

雑誌「自遊人」では生産者の産直を支援するため、食品販売も行っています。
  (Organic Expless:http://www.jiyujin.co.jp/organic/

本当においしいものや伝統的な食べ物は市場になかなか出回らない、ではその販売までやってしまおう!という訳です。

生産者と消費者が直接結びつく「産直」、多く見かけるようになってきましたね。食品の新鮮さや安全性を求めて、産直を選ぶ消費者が増えつつあります。


しかし、産直だからといって必ずしも”いいもの”に出会えるとは限りません。

”いいもの”を作るために手間暇をかける生産者にとって、産直をするためにHPを作成したり、独自の販売ルートを確保し、商品化して配送する、このような時間や労力までを補填することは難しいのです。
”いいもの”をつくる生産者が多くいても、市場に出回らなければ消費者は手にできません

そこで「自遊人」が仲介となって販売を行うことで、生産者の産直を支援しています。


いいものは、適正価格で

最近、野菜の値上がりが話題になっていますね。
でもそもそも、食品の適正価格って、どのくらいなのでしょうか?

資本主義は食品産業にも持ち込まれ、食品も例外なく競争の対象になっています。手間暇をたっぷりとかけた食品にさえも、安さが求められてしまうのです。

これを打破しないといけない。
”いいもの”には、それに適する価格をつけるべきだと岩佐先生はおっしゃいます。手間暇をかけるということは、それだけ時間と労力が注ぎ込まれているということ。それを格安で売られてしまったら、”いいもの”は維持できません。

しかし手間暇がかかっているからといって、農産物そのものの販売において適正価格=普通よりも高い価格をつけることは簡単ではありません。
どうしても身近で安価な農産物が優先されてしまいます。

そのため、岩佐先生は農産物に付加価値をつけた農産物加工品を重要視しているのだそうです。

自遊人の産直では、このような農産物加工品も多数販売しています。もちろん”いいもの”にこだわって選び抜かれた加工品のみ。

値段は少し高くとも、生産者が手間暇をかけて作った”いいもの”が消費者に届く仕組みなのです。


伝統食の見直し

そして最後は伝統食。
日本の伝統食ってなんでしょう?どうして伝統食が健康にとって重要なのでしょう?

味噌を例にとります。

木桶で作られる天然醸造の味噌と、速醸方式(加温して発酵を速める製法)の味噌。比べてみたことはあるでしょうか?ないという方はぜひ、スーパーで食品ラベルを見比べてみてください。

そうすると、天然醸造味噌はいたってシンプル。
  「 大豆、米、食塩、酒精 」
おそらくこのような表示がなされているかと思います。

しかし速醸法式でつくられた味噌はというと…?
昆布ダシのエキスやアミノ酸など、数種類の添加物が入っているはずです。


ここでは天然醸造がいい、速醸法式が悪い、ということを言いたいのではありません。

しかし、”おいしい”のはどちらでしょうか?

この視点で食品を捉えたときに、”おいしいもの”がたまたま伝統的な製法でつくられていた。化学調味料や添加物を否定するために天然醸造を選択したのではなく、おいしいものを選択した結果が天然醸造だったのです。

これは味噌に限りません。”おいしいもの”を追求していくと、”伝統食”にたどり着くのです。

おいしさだけではなく、健康についても同じことが言えます。”健康で暮らしていくこと”を考えた時に、たどり着くのが”伝統食”や”無添加”、原材料の生産に関しては”有機栽培”だったのです。


雑誌「自遊人」ではいいものやおいしさの”本物”を追求し、健康に暮らしていくライフスタイルを提案しています。
その結果としてたどり着いたのが、魚沼で米作りをしながら雑誌を制作することであり、有機栽培や無添加の食品を作る生産者を支援し、それらを消費者に届けていく仕組みづくりをすることだったのだと思います。


講座を振り返って…

書店の雑誌コーナーで何度か見かけていた「自遊人」。
雑誌の制作というと、あちこちに取材に出かけ、記事を編集していく。しかしまさか、美味しいお米特集から始まり、本当に米作りまでやってしまう雑誌があったなんて驚きでした。

それだけに、岩佐先生の”本物”への探求心や、それを読者に伝えたいという信念が感じられました。食品販売についても、利益追求ではなく、”本物”をつくる生産者と”本物”を求める消費者をつなげたい、そんな思いが伝わってきました。

自遊人の通販サイトOrganic Expressでは、実際に自遊人として生産しているお米も買うことができます。
また、無添加や有機栽培など、細かな出品条件についても説明がされていて、ここでもまた岩佐先生方の”本物”に対する思いが詰まっているのだと感じます。


最後に番外編として、私自身の話になってしまうのですが…。

ちょうどこの講座を受けている時期、忙しさもあり外食や調理済み加工食品頼りの生活をしていました。その時期と重なるように、次から次へとニキビができてしまいびっくり。
ニキビはほとんど出来ない体質のはずなのになぜ?

そう悩むうちに学校が始まり、生活も落ち着いたので自炊を再開しました。するとあっさりと、ニキビは消え去っていきました。確かに振り返ると、ニキビができるタイミングは必ずと言っていいほど自炊をさぼっているときばかり。

まさかこれが”本物”パワー…?と、思わず勘ぐった先週の私でした。


担当:菊池

2013年9月21日土曜日

集え☆若者たち


学生・若手社会人必見!!
「社会を変えるシゴト・ワークショップ」間もなくです^^

社会を変えるシゴト・ワークショップ


こんにちは。大好きな夏もそろそろ終わりを迎えて、少しセンチメンタルな榎戸です・・・


今日は、私も前々から楽しみにしていた「社会を変えるシゴト・ワークショップ」の告知をしたいと思います!
張り切っていきましょう!



「若さあふれる参加型ワークショップ」が特徴的

この講座は、市民のための環境公開講座の中でも、対象が学生・若手社会人(10~30代)と限られている特別講座です。「働くってなんだろう」「どうやったら仕事を通して社会を変えるだろう」といった思いを持った、同じくらいの年代の人と語り合える貴重な機会です。参加者同士で熱く語り合い、自分にとって新たな気づきがきっと得られるはず!



テーマは「社会の課題に取り組むこと」と「働き方」

前半は、様々な課題に取り組み社会を変えていこうとしている方々の、現在の仕事に至るまでの経験や考え方などを話していただきます。後半は、前半のお話をふまえ、参加者同士が自分の課題や目標、それを達成するための具体的なアクションを考える時間となります。



講師の方々

<ファシリテーター>






青木 将幸さん 

青木将幸ファシリテーター事務所 代表



(経歴)

1976年熊野出身。18才の時に上京して、東京農工大学にて森林生態学を学ぶ。環境NGO/A SEED JAPANなどで活動するなか「それぞれの持ち味が発揮される組織づくり」に関心を寄せる。2003年に青木将幸ファシリテーター事務所を設立。以来、様々な会議・ワークショップの進行役として、各地を巡っている。2012年、淡路島に移住し、生活と仕事の転換をしている最中。

青木将幸ファシリテーター事務所:http://www.aokiworks.net/


(メッセージ)

「仕事」という言葉は「事に仕える」と書きます。みなさんは、どのような「事」に仕えたいと思うでしょうか? 仕事は単にお金をかせぐためのもの、と考えることもできますが、自分自身を成長させる機会でもあり、同時に、自身がどのように社会にコミットしてゆきたいのかを表現するものとして捉えることも可能です。ゲストのお話を聴きながら、同時に、自分自身の命題として、「仕事」を捉えてみようと思います。





<スピーカー>






木村 真理子さん

認定特定非営利活動法人 NPOカタリバ
カタリ場事業部サブディレクター


(経歴)

1985年 横浜生まれ。大学3年生春より、環境問題解決に携わりたいと「国際青年環境NGO A SEED JAPAN」(以下ASJ)でボランティアとして活動開始。野外音楽イベントで環境対策を行う「ごみゼロナビゲーション」にて、年間約2,000名のボランティアコーディネートを担当。2008年 早稲田大学理工学部建築学科卒業後、「ごみゼロナビゲーション」職員に。2012年12月5年務めたASJを退職。数多くの大学生との協働の中で、若者が抱える様々な課題に触れ、「環境問題などの社会問題の解決には、ベースとして若者が未来に希望を持ち、人生を主体的に生きて行ける状態であることが重要」と考え、2013年2月「特定非営利活動法人NPOカタリバ」職員に転職。

国際青年環境NGO A SEED JAPAN: http://www.aseed.org/

認定特定非営利活動法人 NPOカタリバ: http://katariba.or.jp/outline/


(メッセージ)
「社会を変えるシゴト」と聞いて、みなさんはどんなことをイメージしますか?”とてつもなくすごいこと”と感じる人もいるかもしれません。でも、”すごいこと”=「社会を変えるシゴト」なのでしょうか?きっと、当日参加されるみなさんは、シゴトを単なるお金稼ぎの道具と捉えていない方々なのだと思います。そんなみなさんと「社会を変えるって、何か?」「人生におけるシゴトって、何か?」を一緒に考えて行きたいと思います。







 




小沼 大地さん

特定非営利活動法人 クロスフィールズ
共同創業者・代表理事

(経歴)

一橋大学社会学部・同大学院社会学研究科修了。青年海外協力隊(中東シリア・環境教育)に参加後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。同社では人材育成領域を専門とし、国内外の小売・製薬業界を中心とした全社改革プロジェクトなどに携わる。2011年3月、NPO法人クロスフィールズ設立のため独立。世界経済フォーラム(ダボス会議)のGlobal Shapers Community(GSC)に2011年より選出。

特定非営利活動法人 クロスフィールズ: http://crossfields.jp/


(メッセージ)

僕たちクロスフィールズは、自分たちが「社会を変えるシゴト」をしているのと同時に、日本の企業・行政で働く人たちに、1人でも多く「社会を変えるシゴト」をしているという実感を持ってもらうことをお手伝いしたいと思って、毎日活動をしています。当日はぜひ、働くことの意義やシゴトのあり方について、皆さんとお話することができたら嬉しいです。













山川 勇一郎さん

多摩電力合同会社 多摩センター事務所長
/一般社団法人多摩循環型エネルギー協会 理事

(経歴)

1975年東京都多摩市生まれ。幼少の頃より登山に勤しむ。慶大総合政策学部卒業後、豪州滞在などのを経験をへて、富士山麓にあるホールアース自然学校に入社(26歳)。プロ自然ガイドとして年間3,000人を自然へ案内する傍ら、環境教育プログラムの開発、企業との連携プロジェクト等を担当。入社8年目、慶大大学院社会イノベーターコースに社会人入学(34歳)。修士取得後、㈱ホールアース取締役に就任(36歳)。就任直後、故郷での地域主導型再エネ事業立ち上げの誘いを受ける。結果として10年余り勤めた職場を退職し、2013年4月にUターン(37歳)。現在、市民ファンドによる屋根借り太陽光発電事業の都市型モデルを作るべく、事業立ち上げに奔走中。

多摩電力合同会社: http://tama-den.jp/


(メッセージ)
自然や環境分野の仕事は私の大学卒業当時は数えるほどしかありませんでしたが、この20年でその分野も数も飛躍的に増えました。「自然ガイド」や「再エネ事業会社」もその1つと言えるでしょう。未知の分野を歩くというのは、リスクは大きいですが、他では決して味わえないワクワク感があります。そうしたことに魅力を感じられる人は素質ありです(^^)前向きに行動するみなさんにお会いできることを楽しみにしています。



募集概要

【日時】2013年10月26日(土) 13:30開場 14:00開始 18:00終了予定
【会場】損保ジャパン本社ビル 38F会議室 新宿区西新宿1-26-1(新宿駅より徒歩10分)
【地図】http://www.sompo-japan.co.jp/about/company/outline/map/index.html
【定員】先着50名 
【参加費】500円*対象は学生・若手社会人(10代〜30代まで)




申し込み方法

メールにて以下の要領でお申込下さい。
【宛先】ECo@sompo-japan.co.jp
【件名】社会を変えるシゴト申込
【内容】1.氏名 2.ふりがな 3.ご年齢 4.所属(学校名/会社・団体名)5.電話番号 6.メールアドレス
【締切】定員になり次第、締め切らせていただきます。



これから就活を迎える身としては・・・
「働くことってなんだろう」「そもそも何がしたいんだろう」「社会に私なんかが貢献できるのだろうか」など色んなことを考えてしまいます。
なので、今度のワークショップは自分と社会について考え、自らの軸を築き、自分の将来を真剣に考えたいです。


みなさんふるって参加しましょう!!
生の榎戸と菊池にも会える絶好のチャンスですよ(笑)




担当:榎戸




2013年9月19日木曜日

「食育」は子育て!食育の三本柱

みなさん、こんにちは!
長いながい夏休みも遂に終盤となってしまいました、菊池です。

9月10日(火)より、「市民のための環境公開講座」 パート2が始まりました!
今回はその第1回目のレポートをお届けします。

テーマは
「食育のすすめ -大切なものを失った日本人-

講師はテレビや数々の書籍でおなじみの服部幸應先生です。
学校法人服部学園理事長・服部栄養専門学校校長であり、料理評論家としてもご活躍されています。また今回の講演内容とも深いつながりをもつ、「食育基本法」の制定にもご尽力された方です。

「食育」という言葉、見たこと・聞いたことはあるでしょうか?
知ってはいるけれど、説明するとなると…という方も多いかと思います。

服部先生はこの「食育」に、3つの柱を掲げていらっしゃいます。
では、講座内容をこの三本柱にもとづいて振り返ってみましょう♪


(1)選食能力
   安心、安全、健康な食を選ぶ能力を身に付ける

健康な食、この例として日本人の塩分摂取量の話がありました。

日本人の塩分摂取量は世界193国中、何位くらいだと思いますか?実は現在3位、過去には1位になったことも。
日本食はヘルシーというイメージが強いですが、味噌や醤油、漬物など塩分の多い保存食がたくさん。これに加えて外食や加工食品にも塩分が多く含まれています。

このような塩分過剰な食生活は、内臓疾患につながり、さらには癌発病のリスクを高めるとも言われています。


また、おふくろの味が減ってしまったことで、子どもに選食能力(安心、安全、健康な食を選ぶ力)が身につかなくなってしまうといいます。

共働き家庭の増加や核家族化によって、子どもたちが外食・調理済み加工食品を口にする機会が増えてきました。こういった食品の多くには、いくつもの食品添加物が使用されています。

食品添加物の多い食事は味覚の衰えにつながる、といいます。味を感じるセンサーを「味らい」といいますが、食品添加物は「味らい」のはたらきに重要な亜鉛の吸収を妨げたり、排せつを促してしまうのだそうです。

味覚の発達は小学校4年生前後で大人と同等のレベルに達します。この時期までに食品添加物の多い食生活を送ると、味のセンサー「味らい」に影響が出て、味覚の発達が不十分になるのではないかと考えられているのです。

このような問題に対して、フランスでは学校の授業の一環として、「味覚教育」が行われています。日本の一部でも、3年前から味覚教育が始まりました。

多様な食文化・食品が溢れている時代です。安心、安全、そして健康な食を選ぶため、子どもの頃から知識や正しい味覚を身につける必要があるのでしょう。


(2)躾
   幼児期から食卓を通して一般常識を身に付けさせる

ほんの数十年前まで、日本の一般家庭ではちゃぶ台を囲み、おじいちゃんおばあちゃんも一緒の家族全員で食事をとる。
これが当たり前の光景でした。

現在、このような形式で食事をとる家族はどのくらいいるのでしょう。家族がバラバラに食事をとることに対して、服部先生は警鐘を鳴らされます。

かつて食卓は子どもたちへの躾の場でした。
子どもたちには両親からだけではなく、祖父母からも眼差しが向けられていました。マナーや礼儀を教えてくれる環境が、日々の食卓にあったのです。

しかし核家族化の進行、外食の増加、便利な調理済み加工食品の普及によって、このような環境がなくなっていきました。

家族がバラバラに食べる食事、手作りではなく電子レンジで温めた食事…。正しい箸の持ち方が出来る子どもが減ってしまったのも、子どもに躾を行う家庭環境が十分に確保できていないからだといいます。

このような状況がもたらす影響は「食」だけの問題に留まりません。正しいマナーや礼儀が身に付いているかどうか、それは子どもの成長やその後の生活に必然的に関わるもの。
躾が出来る環境を、子どもがなるべく小さい頃から、つくってあげなければいけない。その一つが、家族で囲む食卓なのでしょう。


(3)食糧問題
   日本の食料自給率を知った上で食を見直す力をつける

食糧問題はいわば環境問題であり、食を地球規模のグローバルな視点でとらえる必要があると服部先生はおっしゃります。

日本はいま、食の輸入大国です。
世界193カ国のうち、なんと70カ国から食品を輸入しているそうです。

食料自給率は39%(カロリーベース,H24農林水産省)まで低下し、今後さらなる低下も懸念されています。


また中国をはじめとして、急激な経済成長と人口増加のみられる国が増えてきています。
そのため食料品に対する国内需要・輸入需要が高まり、価格の高騰や買い負けが起こりはじめています。日本が優先して、安価に、食品を輸入できる時代ではなくなって来ているのです。


また国外だけではなく、国内の食糧問題も見逃せません。農業就業人口は減少の一途をたどっています。1400万人を越えていた人口も、50年間で260万人となってしまいました。
更に農業就業者の平均年齢も66.2歳(H24)と、高齢化が進んでいます。近年、多様な政策・取り組みによって若手の新規農業従事者も増えつつありますが、その増加ペースは減少ペースに比べると圧倒的に緩やかなもの。減少は止まりそうにありません。

地産地消を広めていくことや、若手の農業従事者が増えるような、農業に誇りを持てるような仕組みをつくっていくことで、食糧問題にも取り組んでいきたいと服部先生はおっしゃっていました。


講座をうけて…

「食育」、これまでもっと狭い意味でとらえていました。

外食ばかりはよくない、食品添加物には注意しなければいけない、食べ物を粗末にしない、そういう個人の意識改革を目的としているとばかり思っていました。

しかし実際はもっと広い捉え方での「食育」の普及が求められていました。

個人の健康問題だけではなく、幅広い社会問題に「食育」は関わっています。特に服部先生は「子ども」に対する教育に関して熱心に取り組まれているように感じました。子どもたちが正しい食への広い知識をもち、考えられるようになることを重要視されていたように思います。

それは服部先生ご自身が料理に関する仕事に就かれているから、というだけではなく、「食」が生きていく上で欠かせないものであるということをもっと認識してほしい、そのような思いを感じました。


また農業就業人口の急激な減少、輸入に依存した食品産業の危うさを再認識しました。

食料自給率の問題に関しては、賛否両論、様々な議論がなされています。しかし、現状が維持できる・できないに関わらず、地元で食を支えていく必要性があるのではないでしょうか。身近に食を支えてくれている人がいるという基盤をつくることは、食を大切にする基礎であるように思います。


「食育」ってなんだろう。
それは一言では表せないくらい、いろいろな問題を含んでいました。しかし私の中で、一つの理解として「目の前にある食品がどこから来たのか・どのようにして作られたのかを認識し、自分で考えて選ぶこと。そしてその食品に感謝すること」と解釈しました。

毎日お世話になるご飯。ちょっと違った見方を教えてくれる講座でした。


担当:菊池

2013年8月27日火曜日

学生の皆さん!「NEC森の人づくり講座」


学生専用!環境教育講座
NEC森の人づくり講座
アクションを起こせる環境インストラクターを目指せ!


お久しぶりです!ブログ執筆はなんと一か月ぶり、菊池です。
ちょうど昨日、2週間のミャンマー旅行から帰国しました。

今日は毎年人気の、「NEC森の人づくり講座」のお知らせです。


NEC森の人づくり講座」って?

NEC森の人づくり講座は学生専用の環境教育講座。
講座を通し、森や環境について自らアクションを起こせる環境インストラクターを目指します。

全国各地から学生が集まり、「森」「人」「社会」「環境」のつながりを学びます。知識を得るだけではなく、森と学生、学生と学生どうしの環が広がる魅力的なイベントです。
またNEC社員との交流を通し、環境問題に対する企業の姿勢、環境に企業ができることを話し合う機会も設けられています。


今年の日程は11月9日(土)~12日(火)の3泊4日。そして”参加費無料”!
日本の森の問題や環境教育に興味のある学生のみなさま、ぜひ参加してみませんか?


講座の特徴は?

内容盛りだくさんのこの講座。なかでも特徴的なポイントを押さえてみました。

(1)復興支援について考えます
東北で環境教育を通して復興支援をされている塚原俊也さん(くりこま高原自然学校・校長)と意見交換をおこなったり、東北産のドングリを育て再び東北に植樹する活動に協力したりします。
(2)「IT×環境」のワークショップ
環境のためにITができることを考え、NEC社員によるワークショップを行います。
(3)講座OBも参加します
修了生が受講した成果の披露や交流会が行われます。縦のつながりが強いことも、この講座の大きな特徴です。
 (4)個性的な2つのコース
講座はA・Bの2つのコースに分かれて行われます。復興に向けての取組みなど両コースに共通したプログラムはもちろん、「生物多様性に関連した学び」など、コースごとに個性的なプログラムが行われます。


Aコース:オークヴィレッジ/森林たくみ塾 (岐阜県高山市)

テーマ 「しっているからしているへ」
森で木を伐り、手でモノを作り出すという具体的な実践活動を通して、「森と人との暮らし」のつながりへの理解を深めます。知識を得るだけでなく、まずは行動に移し、その結果から次の行動を考えることの大切さに気づきます。

生物多様性に関連した学び
森林生態系の多様性を考慮しつつ森を使いながら森を育てる術を、先人の知恵から学びます。多様な森林資源の活用法を探り、これからの森と人との関わり方を考えてゆきます。



Bコース:キープ・フォレスターズ・スクール (山梨県北杜市)
 
テーマ「インタープリテーション~人と人・人と自然のつなぎ方~」
環境問題解決の第一歩は「コミュニケーション」から。自然と人、人と人とをつなぐ“インタープリテーション”の考え方や手法を学びながら、より良いコミュニケーションのあり方を考えます。

生物多様性に関連した学び
天然記念物ヤマネの保護活動に関わる作業を通して、野生動物との関わり方について考えます。
 



応募概要

そのほか詳細な内容・募集要項は下記リンクをご参照ください。過去講座の報告書も掲載されています。
プログラム内容:http://www.jeef.or.jp/nec/pro.html
募集要項:http://www.jeef.or.jp/nec/yoko.html

こちらのエントリーフォームよりご応募いただけます。
https://secure01.blue.shared-server.net/www.jeef.or.jp/nec/form.html
締切は9月26日(木)必着
作文課題もありますので、気になる方はお早めにご確認ください。


山梨出身、自然大好きな私にとって見逃せない講座!
こうやって記事を書きながらも、手帳に書かれた予定を確認したくてうずうずしています。

こうやって実際の自然の中で過ごし、環境を学ぶことのできる講座、小中学生対象のものはよく見かけますが学生対象のものってなかなかないですよね。
すぐ将来に社会へ出てゆく学生だからこそ、得られるもの、つながりがあるのではないでしょうか。
興味のある方はぜひ、詳細をご覧ください!


担当:菊池

2013年8月23日金曜日

食の安全と放射能について知ろう!



こんにちは。
念願の剱岳登頂を果たし、夏休みを思いきりENJOYしている榎戸です☆
割と命の危険を感じましたが…無事に帰還することができました笑


さて、熱い甲子園も終わり…早いもので8月も残り数日となりましたね。

そして9月からは、市民のための環境公開講座PART2が開催されます!
いよいよですねー。


PART2の第3回目は…

「食の安全と放射能」

食の安全と放射能









 

河田 昌東氏
NPO法人 チェルノブイリ救援・中部 理事



河田さんが活動している団体「NPO法人 チェルノブイリ救援・中部」は、1986年の旧ソ連ウクライナ共和国のチェルノブイリ原発事故を受けて、1990年に中部地区の有志によって発足されました。
現地の被災者の自立と支援を目指し、医療品の支援や放射能汚染された土壌の除染を目的とした「菜の花プロジェクト」など、現在も継続的な活動をされています。

そして、2011年3月に発生した福島第一原発事故を受け、福島の被災地支援も行うようになりました。
現在、チェルノブイリでも行っている「菜の花プロジェクト」をはじめとした活動を通じ、南相馬市の農業再生や復興に取り組んでおられます。


NPO法人 チェルノブイリ救援・中部:http://www.chernobyl-chubu-jp.org/index.html




講座のポイントとなるのは…
チェルノブイリでの長年の活動から得た教訓や知識を福島に活かす方法と、食べ物による内部被ばくを最小化するには何が必要かについてではないでしょうか!



原発事故以降、食に関する問題として…食料の買いだめ、風評被害、安全性の基準の問題(放射性セシウムの許容量)など、連日報道されていました。
これらの中には、いまだ解決していない問題もありますよね。


これらの問題を解決するためにも、正しい認識を得ることが必要だと思います!


というのも…私は、大学で「環境リスク論」という授業をとっていました。
その中で、人が「避けたい」と感じるものをどう判断しているのか、食べ物を摂取することで起こる内部被ばくと交通事故とどちらが死に至る確率が高いかなどについて学びました。
数値を多く扱うため、文系の私には難しかったのですが笑…


なので、長年原発事故の被災地を支援している方の、実際に見て感じた事を聞けるのは楽しみです!

長期的に付き合っていかなければならない「食の安全と放射能」問題に関する認識を得る良い機会になるのではないでしょうか^^


只今 受講者募集中!

・開催日  10/1(火)
・時間   14:30~16:15(受付14:00~)
・会場   日本興亜侵害保険 日本橋ビル
      (日本橋駅 B0出口より徒歩1分)
・受講料  一般1,000円 学生500円
・定員   250名
・申し込み方法
      下記のアドレスよりお申込み下さい
      http://www.sjef.org/kouza/kouza2013/

※1 JEEF会員は無料で受講できます
※2 会場と時間がPART1と異なります


担当:榎戸



食の力を見直そう!

 こんにちは。
 つい先日、香川~石川~東京を18切符で旅してきたばかりの榎戸です。
 電車から見える田んぼや畑の風景を見ているのが、良いんですよね^^
 成長した緑の稲穂が風で揺れている…そんな様子が印象的でした。 


 さて、PART2の2回目の講座は…


「サプリも薬もいらない!見直そう!日本の伝統食」

サプリも薬もいらない!? 見直そう! 日本の伝統食。









  岩佐 十良氏  株式会社自遊人代表取締役



まず最初に、「自遊人ってどんな会社?」と思われる方もいるかもしれません。

株式会社自遊人は岩佐さんが24年前に始めた会社です。
4年前に活動拠点を東京から新潟県の南魚沼へと移し、雑誌「自遊人」の創刊やオーガニック食材の製造・通信販売、レストランや旅館の企画・運営・コンサルティグなど幅広い事業を行われています。

興味ある方はぜひHPをご覧になってください!
詳細 http://www.jiyujin.co.jp/company/


様々な事業に挑戦し続ける岩佐さん自身のお話なども気になりますが…


今回の講座のポイントは「日本の伝統食が持つポテンシャル」についてではないでしょうか!
(講座のタイトルにもなっていますしね笑)


忙しいときほど、食生活も偏ったものになりがちで、早く安く食べられるものを選んだり、足りない栄養分を人工的なサプリメントに頼ったりしますよね。
しかし、それによって自然の食材や調理方法から栄養を得ることの大切さを忘れてしまったのではないだろうかと、岩佐さんは指摘しています!

今度の講座は自らの食の在り方や日本の食文化を見直すきっかけになるのではないかと思います。


いつかは「ロハスな生活を送りたい」と思っている方や、都心から離れた暮らしに憧れる方など、多くの方に楽しんでいただけると思います!




まだまだ受講者募集中!!

・開催日  9/24(火)
・時間   14:30~16:15(受付14:00~)
・会場   日本興亜侵害保険 日本橋ビル
      (日本橋駅 B0出口より徒歩1分)
・受講料  一般1,000円 学生500円
・定員   250名
・申し込み方法
      下記のアドレスよりお申込み下さい
      http://www.sjef.org/kouza/kouza2013/

※1 JEEF会員は無料で受講できます
※2 会場と時間がPART1と異なります


担当:榎戸




2013年8月5日月曜日

パート2 第1回は「食育のすすめ」!

パート2 第1回のお知らせ


こんにちは!
連続の投稿となりました。
インターン生の榎戸です。


暑い日が続くと、食欲がなくなってしまうことも多いですが…


食欲の秋ともいえる来月9月から、パート2「食の魅力・学び・安全」が始まります!

そして、第1回は「食育のすすめ」

食育のすすめ



服部 幸懬
学校法人服部学園理事長
服部栄養専門学校校長



 
服部さんは、食育の重要性を20年以上前から提唱されていて、自身でも食のインストラクターを育成しておられます。

そして、「食育」の3本柱として…
「選食能力を身につける」
食を通じた「躾」
「地球規模で食料問題を考える」 の3つを挙げています。

「食べること」が好きな私にとっては、どれも興味深いのですが…
その中でも特に「地球規模で食料問題を考える」というのが気になります!


食料問題は、持続可能な社会の形成(環境問題)にも深くかかわっています。人口増加が続く地球では、食料問題もエネルギー問題と同様に、理解して解決すべき問題であると、私が以前読んだレスター・R・ブラウン(米アース・ポリシー研究所 所長)の著書の中でも言及されていました。



「健康」「食育」「食料問題」「環境」…
いずれに興味がある方でも、楽しんでいただける講座になるのではないでしょうか。
今から楽しみです^^



現在、受講者募集中!!

・会場:日本興亜損害保険 日本橋ビル
    (日本橋駅 B0出口より徒歩1分)
・時間:14:30~16:15(受付14:00~)
・受講料:一般1,000円 学生500円
・定員:250名
・申し込み方法:
 下記のサイトよりお申込みください
 http://www.sjef.org/kouza/kouza2013/

※1 JEEF会員は無料で受講できます
※2 会場と時間がパート1と異なるので、お気を付けください!



担当:榎戸