2013年9月21日土曜日

集え☆若者たち


学生・若手社会人必見!!
「社会を変えるシゴト・ワークショップ」間もなくです^^

社会を変えるシゴト・ワークショップ


こんにちは。大好きな夏もそろそろ終わりを迎えて、少しセンチメンタルな榎戸です・・・


今日は、私も前々から楽しみにしていた「社会を変えるシゴト・ワークショップ」の告知をしたいと思います!
張り切っていきましょう!



「若さあふれる参加型ワークショップ」が特徴的

この講座は、市民のための環境公開講座の中でも、対象が学生・若手社会人(10~30代)と限られている特別講座です。「働くってなんだろう」「どうやったら仕事を通して社会を変えるだろう」といった思いを持った、同じくらいの年代の人と語り合える貴重な機会です。参加者同士で熱く語り合い、自分にとって新たな気づきがきっと得られるはず!



テーマは「社会の課題に取り組むこと」と「働き方」

前半は、様々な課題に取り組み社会を変えていこうとしている方々の、現在の仕事に至るまでの経験や考え方などを話していただきます。後半は、前半のお話をふまえ、参加者同士が自分の課題や目標、それを達成するための具体的なアクションを考える時間となります。



講師の方々

<ファシリテーター>






青木 将幸さん 

青木将幸ファシリテーター事務所 代表



(経歴)

1976年熊野出身。18才の時に上京して、東京農工大学にて森林生態学を学ぶ。環境NGO/A SEED JAPANなどで活動するなか「それぞれの持ち味が発揮される組織づくり」に関心を寄せる。2003年に青木将幸ファシリテーター事務所を設立。以来、様々な会議・ワークショップの進行役として、各地を巡っている。2012年、淡路島に移住し、生活と仕事の転換をしている最中。

青木将幸ファシリテーター事務所:http://www.aokiworks.net/


(メッセージ)

「仕事」という言葉は「事に仕える」と書きます。みなさんは、どのような「事」に仕えたいと思うでしょうか? 仕事は単にお金をかせぐためのもの、と考えることもできますが、自分自身を成長させる機会でもあり、同時に、自身がどのように社会にコミットしてゆきたいのかを表現するものとして捉えることも可能です。ゲストのお話を聴きながら、同時に、自分自身の命題として、「仕事」を捉えてみようと思います。





<スピーカー>






木村 真理子さん

認定特定非営利活動法人 NPOカタリバ
カタリ場事業部サブディレクター


(経歴)

1985年 横浜生まれ。大学3年生春より、環境問題解決に携わりたいと「国際青年環境NGO A SEED JAPAN」(以下ASJ)でボランティアとして活動開始。野外音楽イベントで環境対策を行う「ごみゼロナビゲーション」にて、年間約2,000名のボランティアコーディネートを担当。2008年 早稲田大学理工学部建築学科卒業後、「ごみゼロナビゲーション」職員に。2012年12月5年務めたASJを退職。数多くの大学生との協働の中で、若者が抱える様々な課題に触れ、「環境問題などの社会問題の解決には、ベースとして若者が未来に希望を持ち、人生を主体的に生きて行ける状態であることが重要」と考え、2013年2月「特定非営利活動法人NPOカタリバ」職員に転職。

国際青年環境NGO A SEED JAPAN: http://www.aseed.org/

認定特定非営利活動法人 NPOカタリバ: http://katariba.or.jp/outline/


(メッセージ)
「社会を変えるシゴト」と聞いて、みなさんはどんなことをイメージしますか?”とてつもなくすごいこと”と感じる人もいるかもしれません。でも、”すごいこと”=「社会を変えるシゴト」なのでしょうか?きっと、当日参加されるみなさんは、シゴトを単なるお金稼ぎの道具と捉えていない方々なのだと思います。そんなみなさんと「社会を変えるって、何か?」「人生におけるシゴトって、何か?」を一緒に考えて行きたいと思います。







 




小沼 大地さん

特定非営利活動法人 クロスフィールズ
共同創業者・代表理事

(経歴)

一橋大学社会学部・同大学院社会学研究科修了。青年海外協力隊(中東シリア・環境教育)に参加後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。同社では人材育成領域を専門とし、国内外の小売・製薬業界を中心とした全社改革プロジェクトなどに携わる。2011年3月、NPO法人クロスフィールズ設立のため独立。世界経済フォーラム(ダボス会議)のGlobal Shapers Community(GSC)に2011年より選出。

特定非営利活動法人 クロスフィールズ: http://crossfields.jp/


(メッセージ)

僕たちクロスフィールズは、自分たちが「社会を変えるシゴト」をしているのと同時に、日本の企業・行政で働く人たちに、1人でも多く「社会を変えるシゴト」をしているという実感を持ってもらうことをお手伝いしたいと思って、毎日活動をしています。当日はぜひ、働くことの意義やシゴトのあり方について、皆さんとお話することができたら嬉しいです。













山川 勇一郎さん

多摩電力合同会社 多摩センター事務所長
/一般社団法人多摩循環型エネルギー協会 理事

(経歴)

1975年東京都多摩市生まれ。幼少の頃より登山に勤しむ。慶大総合政策学部卒業後、豪州滞在などのを経験をへて、富士山麓にあるホールアース自然学校に入社(26歳)。プロ自然ガイドとして年間3,000人を自然へ案内する傍ら、環境教育プログラムの開発、企業との連携プロジェクト等を担当。入社8年目、慶大大学院社会イノベーターコースに社会人入学(34歳)。修士取得後、㈱ホールアース取締役に就任(36歳)。就任直後、故郷での地域主導型再エネ事業立ち上げの誘いを受ける。結果として10年余り勤めた職場を退職し、2013年4月にUターン(37歳)。現在、市民ファンドによる屋根借り太陽光発電事業の都市型モデルを作るべく、事業立ち上げに奔走中。

多摩電力合同会社: http://tama-den.jp/


(メッセージ)
自然や環境分野の仕事は私の大学卒業当時は数えるほどしかありませんでしたが、この20年でその分野も数も飛躍的に増えました。「自然ガイド」や「再エネ事業会社」もその1つと言えるでしょう。未知の分野を歩くというのは、リスクは大きいですが、他では決して味わえないワクワク感があります。そうしたことに魅力を感じられる人は素質ありです(^^)前向きに行動するみなさんにお会いできることを楽しみにしています。



募集概要

【日時】2013年10月26日(土) 13:30開場 14:00開始 18:00終了予定
【会場】損保ジャパン本社ビル 38F会議室 新宿区西新宿1-26-1(新宿駅より徒歩10分)
【地図】http://www.sompo-japan.co.jp/about/company/outline/map/index.html
【定員】先着50名 
【参加費】500円*対象は学生・若手社会人(10代〜30代まで)




申し込み方法

メールにて以下の要領でお申込下さい。
【宛先】ECo@sompo-japan.co.jp
【件名】社会を変えるシゴト申込
【内容】1.氏名 2.ふりがな 3.ご年齢 4.所属(学校名/会社・団体名)5.電話番号 6.メールアドレス
【締切】定員になり次第、締め切らせていただきます。



これから就活を迎える身としては・・・
「働くことってなんだろう」「そもそも何がしたいんだろう」「社会に私なんかが貢献できるのだろうか」など色んなことを考えてしまいます。
なので、今度のワークショップは自分と社会について考え、自らの軸を築き、自分の将来を真剣に考えたいです。


みなさんふるって参加しましょう!!
生の榎戸と菊池にも会える絶好のチャンスですよ(笑)




担当:榎戸




2013年9月19日木曜日

「食育」は子育て!食育の三本柱

みなさん、こんにちは!
長いながい夏休みも遂に終盤となってしまいました、菊池です。

9月10日(火)より、「市民のための環境公開講座」 パート2が始まりました!
今回はその第1回目のレポートをお届けします。

テーマは
「食育のすすめ -大切なものを失った日本人-

講師はテレビや数々の書籍でおなじみの服部幸應先生です。
学校法人服部学園理事長・服部栄養専門学校校長であり、料理評論家としてもご活躍されています。また今回の講演内容とも深いつながりをもつ、「食育基本法」の制定にもご尽力された方です。

「食育」という言葉、見たこと・聞いたことはあるでしょうか?
知ってはいるけれど、説明するとなると…という方も多いかと思います。

服部先生はこの「食育」に、3つの柱を掲げていらっしゃいます。
では、講座内容をこの三本柱にもとづいて振り返ってみましょう♪


(1)選食能力
   安心、安全、健康な食を選ぶ能力を身に付ける

健康な食、この例として日本人の塩分摂取量の話がありました。

日本人の塩分摂取量は世界193国中、何位くらいだと思いますか?実は現在3位、過去には1位になったことも。
日本食はヘルシーというイメージが強いですが、味噌や醤油、漬物など塩分の多い保存食がたくさん。これに加えて外食や加工食品にも塩分が多く含まれています。

このような塩分過剰な食生活は、内臓疾患につながり、さらには癌発病のリスクを高めるとも言われています。


また、おふくろの味が減ってしまったことで、子どもに選食能力(安心、安全、健康な食を選ぶ力)が身につかなくなってしまうといいます。

共働き家庭の増加や核家族化によって、子どもたちが外食・調理済み加工食品を口にする機会が増えてきました。こういった食品の多くには、いくつもの食品添加物が使用されています。

食品添加物の多い食事は味覚の衰えにつながる、といいます。味を感じるセンサーを「味らい」といいますが、食品添加物は「味らい」のはたらきに重要な亜鉛の吸収を妨げたり、排せつを促してしまうのだそうです。

味覚の発達は小学校4年生前後で大人と同等のレベルに達します。この時期までに食品添加物の多い食生活を送ると、味のセンサー「味らい」に影響が出て、味覚の発達が不十分になるのではないかと考えられているのです。

このような問題に対して、フランスでは学校の授業の一環として、「味覚教育」が行われています。日本の一部でも、3年前から味覚教育が始まりました。

多様な食文化・食品が溢れている時代です。安心、安全、そして健康な食を選ぶため、子どもの頃から知識や正しい味覚を身につける必要があるのでしょう。


(2)躾
   幼児期から食卓を通して一般常識を身に付けさせる

ほんの数十年前まで、日本の一般家庭ではちゃぶ台を囲み、おじいちゃんおばあちゃんも一緒の家族全員で食事をとる。
これが当たり前の光景でした。

現在、このような形式で食事をとる家族はどのくらいいるのでしょう。家族がバラバラに食事をとることに対して、服部先生は警鐘を鳴らされます。

かつて食卓は子どもたちへの躾の場でした。
子どもたちには両親からだけではなく、祖父母からも眼差しが向けられていました。マナーや礼儀を教えてくれる環境が、日々の食卓にあったのです。

しかし核家族化の進行、外食の増加、便利な調理済み加工食品の普及によって、このような環境がなくなっていきました。

家族がバラバラに食べる食事、手作りではなく電子レンジで温めた食事…。正しい箸の持ち方が出来る子どもが減ってしまったのも、子どもに躾を行う家庭環境が十分に確保できていないからだといいます。

このような状況がもたらす影響は「食」だけの問題に留まりません。正しいマナーや礼儀が身に付いているかどうか、それは子どもの成長やその後の生活に必然的に関わるもの。
躾が出来る環境を、子どもがなるべく小さい頃から、つくってあげなければいけない。その一つが、家族で囲む食卓なのでしょう。


(3)食糧問題
   日本の食料自給率を知った上で食を見直す力をつける

食糧問題はいわば環境問題であり、食を地球規模のグローバルな視点でとらえる必要があると服部先生はおっしゃります。

日本はいま、食の輸入大国です。
世界193カ国のうち、なんと70カ国から食品を輸入しているそうです。

食料自給率は39%(カロリーベース,H24農林水産省)まで低下し、今後さらなる低下も懸念されています。


また中国をはじめとして、急激な経済成長と人口増加のみられる国が増えてきています。
そのため食料品に対する国内需要・輸入需要が高まり、価格の高騰や買い負けが起こりはじめています。日本が優先して、安価に、食品を輸入できる時代ではなくなって来ているのです。


また国外だけではなく、国内の食糧問題も見逃せません。農業就業人口は減少の一途をたどっています。1400万人を越えていた人口も、50年間で260万人となってしまいました。
更に農業就業者の平均年齢も66.2歳(H24)と、高齢化が進んでいます。近年、多様な政策・取り組みによって若手の新規農業従事者も増えつつありますが、その増加ペースは減少ペースに比べると圧倒的に緩やかなもの。減少は止まりそうにありません。

地産地消を広めていくことや、若手の農業従事者が増えるような、農業に誇りを持てるような仕組みをつくっていくことで、食糧問題にも取り組んでいきたいと服部先生はおっしゃっていました。


講座をうけて…

「食育」、これまでもっと狭い意味でとらえていました。

外食ばかりはよくない、食品添加物には注意しなければいけない、食べ物を粗末にしない、そういう個人の意識改革を目的としているとばかり思っていました。

しかし実際はもっと広い捉え方での「食育」の普及が求められていました。

個人の健康問題だけではなく、幅広い社会問題に「食育」は関わっています。特に服部先生は「子ども」に対する教育に関して熱心に取り組まれているように感じました。子どもたちが正しい食への広い知識をもち、考えられるようになることを重要視されていたように思います。

それは服部先生ご自身が料理に関する仕事に就かれているから、というだけではなく、「食」が生きていく上で欠かせないものであるということをもっと認識してほしい、そのような思いを感じました。


また農業就業人口の急激な減少、輸入に依存した食品産業の危うさを再認識しました。

食料自給率の問題に関しては、賛否両論、様々な議論がなされています。しかし、現状が維持できる・できないに関わらず、地元で食を支えていく必要性があるのではないでしょうか。身近に食を支えてくれている人がいるという基盤をつくることは、食を大切にする基礎であるように思います。


「食育」ってなんだろう。
それは一言では表せないくらい、いろいろな問題を含んでいました。しかし私の中で、一つの理解として「目の前にある食品がどこから来たのか・どのようにして作られたのかを認識し、自分で考えて選ぶこと。そしてその食品に感謝すること」と解釈しました。

毎日お世話になるご飯。ちょっと違った見方を教えてくれる講座でした。


担当:菊池