2013年8月5日月曜日

パート2 第1回は「食育のすすめ」!

パート2 第1回のお知らせ


こんにちは!
連続の投稿となりました。
インターン生の榎戸です。


暑い日が続くと、食欲がなくなってしまうことも多いですが…


食欲の秋ともいえる来月9月から、パート2「食の魅力・学び・安全」が始まります!

そして、第1回は「食育のすすめ」

食育のすすめ



服部 幸懬
学校法人服部学園理事長
服部栄養専門学校校長



 
服部さんは、食育の重要性を20年以上前から提唱されていて、自身でも食のインストラクターを育成しておられます。

そして、「食育」の3本柱として…
「選食能力を身につける」
食を通じた「躾」
「地球規模で食料問題を考える」 の3つを挙げています。

「食べること」が好きな私にとっては、どれも興味深いのですが…
その中でも特に「地球規模で食料問題を考える」というのが気になります!


食料問題は、持続可能な社会の形成(環境問題)にも深くかかわっています。人口増加が続く地球では、食料問題もエネルギー問題と同様に、理解して解決すべき問題であると、私が以前読んだレスター・R・ブラウン(米アース・ポリシー研究所 所長)の著書の中でも言及されていました。



「健康」「食育」「食料問題」「環境」…
いずれに興味がある方でも、楽しんでいただける講座になるのではないでしょうか。
今から楽しみです^^



現在、受講者募集中!!

・会場:日本興亜損害保険 日本橋ビル
    (日本橋駅 B0出口より徒歩1分)
・時間:14:30~16:15(受付14:00~)
・受講料:一般1,000円 学生500円
・定員:250名
・申し込み方法:
 下記のサイトよりお申込みください
 http://www.sjef.org/kouza/kouza2013/

※1 JEEF会員は無料で受講できます
※2 会場と時間がパート1と異なるので、お気を付けください!



担当:榎戸




2013年8月1日木曜日

モビリティ社会という新しい未来のかたち


こんにちは。
最近は、ゲリラ豪雨と虫刺されに悩まされている榎戸です。



早いもので、パート1の「エネルギーと環境ビジネス最前線」についてのお話も今回で最終回です。


第3回目の講演は・・・

持続可能な開発を超えて


テーマ:「持続可能な開発」を超えて~未来のモビリティ社会~


講師:渡邉 浩之 氏 (トヨタ自動車株式会社技監)


 渡邉さんは、JEEFの理事もされている方で、トヨタ自動車で長年自動車の開発に関わっておられます。
 今回は、自動車の歴史とその発展、そして自動車を使った新たな社会(モビリティ社会)について、お話を聞きました。



まず、モビリティ社会とは

 モビリティ=移動性のことを指します。つまり、モビリティ社会とは、人をはじめとしたあらゆるものの移動性に注目した社会のことを言います。現在では、産官学が連携して、新たなまちづくりのモデルとしても注目されています。



さて、モビリティ社会がわかったところで…

全体の流れ

1.自動車の歴史

 自動車は、今から127年前に作られました。それによって、移動距離が拡大し、道路やまちが次々に誕生しました。こういった公共事業を生むのも、自動車の大きな役割であり、近年の発展には欠かせない存在であることがわかりました。

←印象的だったのは、トヨタ自動車が1997年のCOP3(京都議定書が作成された京都会議)に狙いを定めて、ハイブリッド自動車プリウスを発売した時の裏話。まだまだ完成度や価格に問題がありながらも、売り出すことを決めた、当時の奥田碩社長はすごいと思いましたし、持続可能な開発はその当時から注目されていたのだと実感しました。



2.自動車社会の課題とエネルギー

環境・エネルギー課題として…
・CO2削減
・ガソリンに代わるエネルギーへの対応
(バイオマスエネルギー)
・大気汚染の解消

社会的課題として…
・交通事故
・渋滞
・移動性の格差
・若者の自動車離れ

←ここで気になったのは、バイオマスエネルギーと若者の自動車離れに関してです。バイオマスエネルギーのもとは、トウモロコシやサトウキビなどの植物の糖やでんぷんからつくったエタノールです。これをガソリンの代わりに使用します。生産の課題が山積みとされていますが、今後改良がなされることが期待されているエネルギー源です。
 また、若者の自動車離れは私も実感しています。公共交通が発展していることや近年の自転車ブームも関係しているのかもしれないと思いました。



3.未来のモビリティ社会

 今後の日本における課題の解決をはかるには、モビリティ社会の実現が効果的だという内容でした。その際に、自動車の付加価値と新たなまちづくりという2つのアプローチが紹介されました。

 自動車においては、馬の時代から失われたものをヒントに新たな価値を生み出すことができるのでは、というお話でした。例えば、人が馬に乗っていた時代は、隣の騎馬者との対話があったのに、今では自動車という閉ざされた空間で対話が無くなってしまったという問題提起から、ICTを活用した繋がる空間の活性化に取り組でいるそうです。これによって、より社会との関わりを実感する機会が増えるかもしれません。
 まちづくりに関しては、子どもから高齢者まで住みやすく、環境にもやさしい低炭素社会を実現するまちの創造が挙げられていました。実際に、豊田市ではトヨタ自動車と市が連携して取り組んでいるようです。

詳細 http://www.toyota.co.jp/jpn/sustainability/csr/stakeholders/society/mobility.html

←移動する主体である自動車や人だけでなく、その移動するフィールドとなる「まち」の創造まで考えられていることに驚きました。車にしてもまちにしても、新たな付加価値を生み出す際に「エネルギー」はキーワードになるんだと思いました。



感想

 自動車の専門的な話も多く、全ては理解できなかったのですが…自動車という移動から考えるエネルギー問題とそこから描く未来のまちの関係は理解できました。
 私の中での「エネルギー」は、電力や石油など発電施設や物質などハード面のイメージでしたが、今回の話であるような新たな社会とそこでの人々の生活を創造するソフト面の要素もあるんだと視野が広がりました。
 低炭素社会をはじめとした理想的な社会の実現のためにも、また日本が誇る自動車産業の持続可能な開発のためにも、モビリティ社会の今後に注目したいと思いました。


担当:榎戸

2013年7月23日火曜日

「自然エネルギー」と「野菜」で子どもたちの未来を


こんにちは!夏休み目前、テスト期間まっただ中の菊池です。
今回は市民のための環境公開講座パート1、第2回のレポートをお届けします。

7月16日(火)第2回のテーマは
南相馬ソーラー・アグリパーク 「グリーンアカデミー」が開講
体験学習を通じた子どもたちの成長のために
でした。
 
 
南相馬ソーラー・アグリパークは福島県南相馬市にある、太陽光発電所とその電力を利用した植物工場、さらにこの2つの施設を活用した子どもたちの仕事体験の場「グリーンアカデミー」、これら3つの機能が一体となった施設です。
 
津波被災地を活用するだけではなく、地元の子どもたちの成長を支援する、福島復興の拠点としても位置付けられています。

講座では、南相馬ソーラー・アグリパークが誕生した経緯や、今後の福島復興においてどのような意味をもつ施設であるのか、話を伺いました。


なぜ事業を立ち上げるに至ったのか

今回の講師でいらっしゃる半谷先生は、東日本大震災以前の2010年6月まで、東京電力の執行役員をされていました。同時に福島県南相馬市のご出身でもあり、震災と深い繋がりをお持ちの方です。

2011年の震災当時、半谷先生は南相馬市における物資の支援活動に携わっていらっしゃいました。その活動の中で出会ったのが、支援場所を提供していた地元菓子店「栄泉堂」を営む女性。半谷先生は女性から、「子どもたちのために何かを」という一言を受け取ります。

震災から時間が経つに連れ「物」の支援は充実していきました。その流れの中で、半谷先生は「物」から「仕組み」の支援へと変えていく必要があると感じたそうです。
その際に「子どもたちのためになにかを」という一言を思い出し、「子どもたちの成長のために」なる仕組みづくりをしていこうという構想に至ったのです。

 
官民一体の復興事業として
 
南相馬ソーラー・アグリパークは企業一つで成り立っている事業ではありません。

まず、子どもたちが仕事体験をする場をつくるという構想にはキッザニアが関係しています。

キッザニアは世界中で展開されている、職業体験型のテーマパークです。半谷先生が震災以前より代表を務めている環境NPO「オフィス町内会」では事業の一つとして、このキッザニアに林業体験のパビリオンを出展していました。
このつながりが、グリーンアカデミーでの仕事体験を通し、子どもたちにモチベーションをもってもらうためのプログラム開発のきっかけとなりました。


そして太陽光発電所を建設するには大きな費用が必要です。

この問題は東芝からの出資や南相馬市からの復興交付金、農林水産省からの補助金によって解決されました。
また植物工場を構想に付加したことで、太陽光発電所にはかかせない広大な用地を南相馬市が市有地として確保。それだけではなく農地転用の諸手続きや植物工場メーカーの決定にも市が動きました。植物工場は南相馬市にとって、農業復興の要になりうるためです。

南相馬ソーラー・アグリパークは、こうした官民一体となった復興事業としてスタートしました。


南相馬ソーラー・アグリパークの現在と今後の展望

植物工場に関して、今では日々800株のレタスなどが出荷されています。太陽光発電所では170世帯分に相当する500kWの電力を発電し、植物工場へ送電しています。余剰分については固定買取制度による売電(40円/kW)も行っています。

 
そして今年5月、無事に開講された「グリーンアカデミー」。

現在すでに10の小中学校から200名以上が、正式な授業の一環としてグリーンアカデミーでの仕事を体験しました。
また小中学生に限らず、高校生には進路について深く考える場として、大学生や社会人には課題解決型の経営経験の場として、広く対象を設定し若い世代の支援をしていくということでした。


こうした循環型の人材育成を通し、南相馬市を初めとする被災地の中長期的な復興を目指すことが、南相馬ソーラー・アグリパークの大きな目的です。

そして今後は、この事業に確実な継続性をもたせることが課題となります。

○太陽光発電だけではなく風力発電をはじめとする自然エネルギーを利用した発電を拡充し、南相馬市を「スマートタウン」に近づけること。
○現在は無料で行っているグリーンアカデミーでの仕事体験の一部を有料化し、継続的な運営をすることで人材育成を広め続けること。

こうした問題を解決し、南相馬ソーラー・アグリパークをさらに発展させていくことで、被災地復興へ貢献していきたいと半谷先生はおっしゃいます。


講演を通して

(1)利益を求めないビジネス
半谷先生は講演冒頭で、南相馬ソーラー・アグリパークは「利益を求めるものではないという側面での環境ビジネス」だと紹介されていました。

実際に南相馬ソーラー・アグリパークの事業計画では、20年間をかけても1億2千万の利益にしかなりません。資本が約3億円であったことやメンテナンス費のことを考慮すると、利益はないに等しいともいえます。
もしもこれが一般の事業であったなら、破たんどころか立ち上げにも至らないでしょう。

しかしそれこそが、このビジネスが多くの方からの賛同を受け、国や市、企業、市民が共同してつくりあげる復興ビジネスへとなりえた理由なのではないかとも考えます。

あくまでも子どもたちの体験学習の場所を継続させることが目的だと半谷先生は強調していらっしゃいました。利益ではないビジネスに多くの人が賛同したということは、それだけの人々が子どもたちの成長や福島の復興を願っているという証拠なのではないでしょうか。


(2)本格的な仕事体験
またグリーンアカデミーでの仕事体験プログラムが非常に充実しており、大変驚きました。

施設を見学するだけ、模型を使って体験するだけ、というわけではありません。
自分の担当を決めて実際に稼働している太陽光パネルを巡視点検し、ワークシートに記入します。個人チェックだけではなく、グループチェックもする二重の点検です。

本物の太陽光パネルを動かすこともでき、子どもたちは発電に最適な角度、方向があることを知ります。

小学生がここまで体験ができるんだ!と思わず驚いてしましました。なんなら私も参加したい…。

子どもたちが仕事体験をするとき、職業の概要を学ぶことはできてもその責任を学ぶことはなかなか難しいのではないかと思います。体験するためだけに準備された体験用の仕事、一般の仕事体験だとこれが当たり前であるように感じます。

しかしグリーンアカデミーでは自分の担当を決め、さらに本物を使ってどうしたらうまくできるのか考えながら仕事を体験をすることができる。仕事には責任があるということを学ぶ本格体験型のプログラムであると感じました。


まだスタートしたばかりの南相馬ソーラー・アグリパークグリーンアカデミー
福島県の長期的な復興に結びつく、豊かな人材育成の場としてこれからますます注目されそうですね。
さらにはこの事業をケーススタディとした様々な復興事業が出てくるのではないでしょうか。

自然エネルギー」「野菜」「子ども
一見するとバラバラにみえる3つの言葉が「復興」を軸につながっている、素敵な事業だなと感じました。大人向けのプログラムも用意されているようなので、今後も注目していきたいと思います。


担当:菊地